アニメを観なくなった

最近というかここ1年くらいなんだけどアニメを全くといっていいほど観なくなった。昔は毎クールどんなアニメが放送されるのかチェックしていくつか嗜むみたいなことしていたのにこれはどういうことか。

一つは興味が薄れたこと。アニメに何を求めて観るかは人それぞれ自由だが自分の場合は声優だった。ストーリーはもちろん好き嫌いあるけど作画とか音楽についてはそんなに興味がなかった。子供の頃から"声"が好きで高校では放送部でアナウンスとかをやっていたくらいだ。一時期は声優のラジオを毎週20番組くらい録音していたりなどライフワークになっていた(radiorecという専用のサーバーも書いたりしてた)。ところがその興味が徐々にアイドル(ハロプロ)へと軸足が移っていき、今ではもうラジオの録音すらやめてしまった(声優情報はちょっとだけ追ってるけど)。

アニメもアイドルもどちらも追えばいいのにという意見は尤もだけど、これが年齢によるものなのか興味を絞ってその空いた分の時間でよりそれを深めたいという欲求が20代の頃よりも強まったように感じる。幅広く好奇心のままに手をつける体力が無くなったのかもしれない。

もう一つはアニメの制作現場を近くで見過ぎていること。現在はアニメーターと同居しているので近くでアニメ制作の声を聞くことができるのだがそれがとても2022年とは思えないような環境で辛くなってしまっている。元々何年も前からアニメーターの待遇が良くないと言われてはいたがこんなに大変なのかと驚いた。アニメSHIROBAKOでも炎上プロジェクトに万策尽きたと監督が騒いでいるシーンが印象的だったが、あれはリアルよりはだいぶマシである。

具体的なエピソードを挙げるのは控えるけど雇用契約は杜撰だし休みは全然無いし長時間労働(多分月300時間くらいは普通にやってる)しそれで給料が大学新卒の初任給に届かないしかつ正社員ではないみたいな感じの人(もしくはそれ以下)の人がザラにいる。食っていけないからUberなど隙間バイトをやってるみたいな人もいるっぽい。制作や演出の人たちでも似たようなもんのところが多めということでまじか...となっている。

それでも待遇改善をしようと活動している人達や団体ももちろんいるが、業界全体のほとんどが下請け構造で予算も大してないから下に落ちていく金はそもそもない。映画もそうだがこういう制作はどのくらい成功するのか読めなくて博打的な要素があるから安定させるのは至難の技だ。構造的に誰が頑張っても如何ともし難い雰囲気がある。それでもアニメが毎クール制作されているのはアニメを作るのが好きという気持ち一つで身を粉にしている人達がいるからだ。

自分は世の中のアニメの多くは彼らの削った命で生み出されているというのを間近で観てしまったのでアニメを観るのが憂鬱になってしまった。家畜の生産現場を知ることでヴィーガンになる人が多いようにアニメ制作の現場という現代のプランテーション農場をリアルに見聞きしてしまったが故にその反発でアニメを観るのがキツくなったのだろうなと思う。観た方がお金は落ちるし彼ら業界のためには良いんだろうけども...

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